電子契約は、
「通数」の数え方が3社で違う。
クラウドサイン・freeeサイン・Docusignは、どれも契約書をオンラインで締結するサービスです。ただし料金の増え方が違います。送るほど加算されるのか、無料枠を超えた分だけ払うのか、そもそも上限があって超えたら送れないのか。契約が増えた月に何が起きるかで、選ぶ相手が変わります。
先に知っておきたい違い
クラウドサインは送信1件ごとの従量、freeeサインはプランに含まれる無料枠+超過分の従量、Docusignは通数の上限つきです。月に何通送るかが読めるなら金額を比べられますが、読めない場合は「増えたときにどうなるか」が違います。クラウドサインは請求が増え、freeeサインは無料枠を超えた分だけ増え、Docusignは上限に達すると送れません。
もうひとつ、Docusignだけがユーザー単位の課金です。クラウドサインとfreeeサインはユーザー数無制限のため、社内で使う人数が増えても月額は変わりません。
3サービスの立ち位置
クラウドサイン
月額固定費に加えて、送信1件ごとに220円(税込242円)がかかる料金体系です。ユーザー数・送信件数はいずれも無制限。最小のLightプランで月11,000円(税込12,100円)からで、3社のなかでは入口の金額が最も高くなります。申し込み後に審査があり、利用開始は当日〜2営業日程度と案内されています。
freeeサイン
無料プラン(ユーザー3名・電子サイン1通/月)があり、0円から始められます。Starterは年額一括払いで月5,980円(税抜)、電子サイン無料枠50通/月。超過分は1通100円(税抜)です。ユーザー数は有料プランで無制限。契約期間は年払い・月払いのいずれも1年の自動更新です。
Docusign
個人事業主向けのPersonalは月1,333円(年間一括16,000円)で、月5通まで。Standard以上はユーザーあたりの課金で、1ユーザーあたり年100通の送信が含まれます。年間一括払いで最大44%の割引と案内されています。金額はいずれも別途税金がかかる表記です。
料金の決まり方
| 項目 | クラウドサイン | freeeサイン | Docusign eSignature |
|---|---|---|---|
| 税の表記 | 税抜・税込の両方を公式に記載 | 公式表記は税抜 | 「別途税金が発生する場合があります」と記載 |
| 無料プラン | あり(内容は公式ページで確認) | あり(ユーザー3名・電子サイン1通/月・文書保管3通/月) | 公式の料金ページには無料プランの記載なし。無料トライアルの案内あり |
| 最小の有料プラン | Light 月11,000円(税込12,100円)/年額 税込145,200円 | Starter 月5,980円(税抜・年額一括)/月払は7,180円(税抜) | Personal 月1,333円(年間一括16,000円) |
| 中位プラン | Corporate 月28,000円(税込30,800円) | Standard 月29,800円(税抜・年額一括)/月払35,760円 | Standard 月3,300円/ユーザー(年39,600円) |
| 上位プラン | Business/Enterprise(問い合わせ・ボリュームディスカウントあり) | Advance&Enterprise(問い合わせ) | Business Pro 月5,300円/ユーザー(年63,600円)ほか拡張プラン |
| ユーザー数 | 無制限 | 有料プランは無制限(無料プランは3名) | ユーザー単位で課金 |
同じ「月3万円前後」でも、クラウドサインのCorporateとfreeeサインのStandardは税の表記が違うため、実際の支払額は一致しません。比較する際は税込に揃えてください。
通数の扱いが、いちばん違う
| サービス | 含まれる通数 | 超えたとき | 増えたときに起きること |
|---|---|---|---|
| クラウドサイン | 送信件数は無制限(含まれる無料枠という考え方ではない) | 1件ごとに220円(税込242円)を加算 | 送信は止まらない。請求額が増える |
| freeeサイン | Starter 50通/月、Standard 100通/月、Advance以上 1,000通/月〜 | 電子サイン100円/通、SMS100円/通、電子署名200円/通(いずれも税抜) | 無料枠までは定額。超えた分だけ増える |
| Docusign | Personal 月5通、Standard・Business Pro 1ユーザーあたり年100通 | 上限として設定されている | 上限に達すると、プランの変更や追加の手当てが必要になる |
Docusignの上限を超えた場合の具体的な扱い(追加購入の可否と価格)は、確認日時点の料金ページからは断定できませんでした。通数が読めない場合は事前に公式へ確認してください。
プランで変わるもの(freeeサイン)
3社のうち、プランごとの機能差が公式ページで最も細かく公開されているのがfreeeサインです。ひとり法人・小規模での利用に関わる部分を抜き出します。
| 機能 | 無料 | Starter | Standard |
|---|---|---|---|
| ユーザー数 | 3名 | 無制限 | 無制限 |
| 電子サイン無料枠 | 1通/月 | 50通/月 | 100通/月 |
| 文書保管 | 3通/月 | 1,000通/月 | 1,000通/月 |
| フォルダ管理/公式テンプレート(弁護士作成) | なし | あり | あり |
| API・Webhookの利用 | なし | あり | あり |
| Wordテンプレート/文書一括作成・送信 | なし | なし | あり |
| 契約書のレビュー/ドラフト作成 | なし | なし | あり |
| 電話サポート | なし | なし | あり |
| IPアドレス制限/SSO認証/ワークフロー | なし | なし | なし(Advance以上) |
クラウドサインとDocusignのプラン別機能差は、料金ページ内の「プランの内容を見る」「全ての機能を表示」から各社の公式資料で確認できます。ここでは公式ページ上で一覧化されている範囲のみを掲載しました。
確認しておきたい点
- 税の表記が3社でそろっていません。クラウドサインは税抜・税込の併記、freeeサインは税抜、Docusignは「別途税金が発生する場合があります」。金額を並べるときは必ず同じ条件に揃えてください。
- freeeサインは年払い・月払いのいずれも契約期間が1年の自動更新と公式に記載されています。月払いを選んでも1か月単位でやめられるとは限りません。
- Docusignはユーザー単位の課金です。Standardを2人で使うと月6,600円、3人なら9,900円と増えていきます。人数が増える見込みがあるなら、ユーザー無制限の2社と総額が逆転する可能性があります。
- クラウドサインは申し込み後に審査があります。利用開始まで当日〜2営業日程度と案内されています。締結の予定が決まっている場合は日程に余裕をみてください。
- 電子帳簿保存法への対応可否は、契約形態や運用方法によって条件が変わります。各社の公式情報と、必要に応じて税理士・専門家に確認してください。この記事では対応可否の判断はしていません。
- 相手方(受信側)の費用負担や、相手にアカウントが必要かどうかは運用に影響します。契約前に各社の公式ページで確認してください。
どれが向くか
年に数通しか送らない
freeeサインの無料プラン(1通/月)かDocusignのPersonal(月5通・月1,333円)が現実的な範囲に収まります。クラウドサインは最小プランでも月12,100円(税込)のため、通数が少ないと1通あたりの単価が高くなります。
通数が読めない・繁忙期がある
上限で止まると業務が止まります。従量課金の2社(クラウドサイン・freeeサイン)のほうが、忙しい月に送れなくなる事態は避けられます。
社内で使う人数が増える
クラウドサインとfreeeサインはユーザー数無制限です。人数分の課金が発生しないため、部署をまたいで使う場合に総額が読みやすくなります。
すでにfreeeで会計をしている
同じ事業者のサービスであるため、アカウントや請求の管理先が増えません。ただし電子契約サービスとしての機能や金額は会計とは別に評価してください。
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