プロジェクト管理ツールは、料金表を横に並べても比べられない。Backlogはスペース単位の定額、Asanaは1人あたりの月額(円)、Trelloは1人あたりの月額(ドル)と、そもそも数えている単位が違うからだ。
そこでこの記事では「安い順」の一覧をつくらず、1人・3人・10人・30人で使ったとき、月にいくらになるかに置き換えて並べた。数値はすべて各社の公式料金ページで確認したもので、確認日は2026年9月11日。価格は断りのない限り税抜、Trelloは公式ページの表示どおりUSDのまま記載する。
先に結論
- 人数が増えても料金を動かしたくないならBacklog。スペース単位の定額で、スタータープランは30ユーザーまで同じ金額。
- 少人数で、ガントチャートを最初から使いたいならAsana。1人あたり月1,200円(年払い)のStarterにタイムラインとガントが含まれる。
- まず無料で始めて、必要になったら足すならTrello。1ワークスペース10コラボレーターまで無料で、有料は年払いで1人あたり月5ドルから。
どれが優れているかではなく、チームの人数がこれからどう増えるかで向き不向きが変わる。以下、その根拠を条件別に見ていく。
比較の前提:3社で課金の単位が違う
| ツール | 課金の単位 | 人数が増えたときの挙動 |
|---|---|---|
| Backlog | スペース単位の定額 | プラン内の上限までは金額が変わらない |
| Asana | ユーザー1人あたりの月額(円) | 人数に比例して増える |
| Trello | ワークスペース単位の契約/請求はメンバー人数分(USD) | 人数に比例して増える |
この違いがあるため、プラン名だけを並べた表では判断できない。Trelloは公式の日本語ページでも価格がUSD表示のため、この記事では為替換算をしていない。実際の請求額は決済時のレートによって変わる。
人数別に置き換えた月額(年払い/Backlog・Asanaは税抜)
各社の「いちばん安い有料プラン」で揃えた場合の月額。Backlogはスタータープラン、AsanaはStarter、TrelloはStandardで計算している。
| 人数 | Backlog スターター | Asana Starter | Trello Standard |
|---|---|---|---|
| 1人 | 2,565円 | 1,200円※ | 5ドル |
| 3人 | 2,565円 | 3,600円 | 15ドル |
| 10人 | 2,565円 | 12,000円 | 50ドル |
| 30人 | 2,565円(上限) | 36,000円 | 150ドル |
Backlogの年払い月額は、公式料金ページの「月払いに比べ5%オフ」という表記に基づく金額(月払い2,700円の5%オフ)。Asana・Trelloの単価は公式ページに記載された年払い時の1人あたり月額で、人数を掛けたもの。
※Asanaのライセンスは「合計2〜5人は1単位ずつ」から案内されており、1ライセンスだけ購入できるとは公式ページに書かれていない。1人あたり単価の目安として載せている。
3人を境に、Backlogとそれ以外の関係が入れ替わる。ひとりで使うならAsanaがいちばん安く、10人を超えるとBacklogとの差は5倍近くまで開く。ただしこれはガントチャートを使わない前提の比較で、ここが次の分かれ目になる。
ガントチャートが要るなら、金額の順番が変わる
ガントチャート(タイムライン表示)が使えるようになるプランは3社でばらつきがある。Backlogはスタンダード以上、AsanaはStarter以上、TrelloはPremium以上。Backlogだけ、必要なプランが2段階上がる。
| 人数 | Backlog スタンダード | Asana Starter | Trello Premium |
|---|---|---|---|
| 1人 | 15,200円 | 1,200円 | 10ドル |
| 3人 | 15,200円 | 3,600円 | 30ドル |
| 10人 | 15,200円 | 12,000円 | 100ドル |
| 30人 | 15,200円 | 36,000円 | 300ドル |
ガントを条件に入れると、Backlogが有利になるのは10人を超えたあたりから。それ以下の規模では、月15,200円は少人数のチームには重い。なおBacklogのスタンダードのガントは表示範囲が6か月分と公式に明記されている(プレミアム以上はこの但し書きがない)。
Backlog(株式会社ヌーラボ)
| プラン | 月払い(税抜) | 年払い(税抜・5%オフ) | ユーザー数 | プロジェクト数 | ストレージ |
|---|---|---|---|---|---|
| フリー | 0円 | 0円 | 10 | 1 | 公式ページに記載なし |
| スターター | 2,700円/月(32,400円/年) | 2,565円/月(30,780円/年) | 30 | 5 | 1GB |
| スタンダード | 16,000円/月(192,000円/年) | 15,200円/月(182,400円/年) | 無制限※ | 100 | 30GB |
| プレミアム | 27,000円/月(324,000円/年) | 25,650円/月(307,800円/年) | 無制限※ | 無制限 | 100GB |
| プラチナ | 75,000円/月(900,000円/年) | 71,250円/月(855,000円/年) | 無制限※ | 無制限 | 300GB |
※安定した運用を維持するため最大10,000人までを推奨、と公式に記載がある。
- 支払方法はクレジットカード(1か月/12か月一括)と銀行振込(3か月/6か月/12か月一括)。12か月一括は5%割引。
- 契約期間の途中で解約しても返金はない(公式FAQ)。
- ガントチャートはスタンダード以上。スターターには含まれない。
- Backlog AIアシスタントはプレミアム・プラチナのみ。
- オンプレミスの「Backlogエンタープライズプラン」が別に用意されている。
料金ページは上部のプランカードが月額のみ、下部の比較表が「2,700円/月(32,400円/年)」と年額まで併記する形で、表示の粒度が異なる。金額そのものは一致している。この記事では年額まで確認できる下部の比較表の数値を採った。
出典:Backlog 料金プラン(確認日2026年9月11日)
2027年1月1日からプランが変わる
料金ページに「2027年1月1日からプランが変わります」という注記が出ている。見積フォームの選択肢にはエコノミー/ビジネス/プロフェッショナルという新プラン名がすでに並んでいるが、新プランの価格は料金ページ上には掲載されていない。長期契約を検討している場合は、告知を先に読んでおきたい。
告知:【重要】2027年1月1日からBacklogのプランが新しくなります
Asana(Asana, Inc.)
| プラン | 年払い(1人あたり月額・税抜) | 月払い(1人あたり月額・税抜) | ユーザー数 |
|---|---|---|---|
| Personal | 0円 | 0円 | 2人まで |
| Starter | 1,200円 | 1,475円 | 上限なし |
| Advanced | 2,700円 | 3,300円 | 上限なし |
| Enterprise | 要問い合わせ | 上限なし | |
- Personalは無制限のタスクとプロジェクト、リスト/ボード/カレンダービュー、100MB/ファイルのストレージ、100以上の連携。タイムラインとガントは含まれない。
- Starterでタイムラインとガント、レポートダッシュボード、無制限のオートメーション、フォーム、カスタムフィールド、無制限の無料ゲストが使えるようになる。
- Advancedでポートフォリオ、ゴール、ワークロード、承認と校正、タイムトラッキング、数式が加わる。
- ライセンスは人数帯ごとの単位で追加する(合計2〜5人は1単位、30人以下は5単位、100人以下は10単位、500人以下は25単位、500人超は50単位)。7人のチームは10ライセンス分を買うことになる。
- アドオン「タイムシートと予算」はユーザー1人あたり月額5.99ドル(年払い)。プラン本体は円建てだが、このアドオンだけドル建てで表示される。
- 返金は行っていない(公式FAQ)。オンプレミス版はない。
- 日本国内に請求先住所がある場合は、表示価格とは別に日本の消費税が課税される。
出典:Asana の料金(確認日2026年9月11日)
Trello(アトラシアン)
公式の日本語ページでも価格はUSD表示。円建ての価格は公式に出ていないため、この記事でも換算せずドルのまま記載する。
| プラン | 年払い(1人あたり月額) | 月払い(1人あたり月額) | 備考 |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 0ドル | 1ワークスペースあたり10コラボレーターまで |
| Standard | 5ドル | 6ドル | ボード無制限、AI機能もここから |
| Premium | 10ドル | 12.50ドル | タイムライン/カレンダー/テーブル/ダッシュボード/マップの各ビュー |
| Enterprise | 17.50ドル(年額210.00ドル) | ― | Atlassian Guard Standardを含む。公式ページはユーザー数を指定してコストを試算する形式で、上記は初期表示の単価 |
- Freeでも無制限のカード、無制限のPower-Up、標準の自動化、2要素認証、モバイルデバイス管理までは使える。制限がかかるのはボード数とコラボレーター人数。
- StandardでAIによる要約、AI組織、AI生成ボード、カードのミラーリング、詳細チェックリスト、カスタムフィールドが加わる。
- Premiumでタイムラインやカレンダーなどのビューと、閲覧者・コマンド実行管理といった管理機能が加わる。
- SAML SSOは別サブスクリプションのAtlassian Guard(1人あたり月額4ドル)が必要。
- オンプレミス版はない。
出典:Trello の料金(確認日2026年9月11日)
この条件なら、この1つ
人数が読めない・これから増える見込みがある
Backlog。スタータープランは30ユーザーまで月2,565円(年払い)で変わらない。人が増えるたびに請求額を見直す作業がなくなる。ただしガントチャートが要るならスタンダード(月15,200円)まで上がるので、そこが許容できるかを先に決める。
1〜3人で、スケジュールを線で管理したい
Asana。1人あたり月1,200円(年払い)のStarterにタイムラインとガントが含まれる。3人でも月3,600円で、同じ機能をBacklogで揃えるより安い。ライセンスが人数帯の単位でしか増やせない点だけ、契約前に確認しておきたい。
まず無料で試して、必要になってから払いたい
Trello。1ワークスペース10コラボレーターまで無料で、カード数に上限がない。有料に上げるときも年払いで1人あたり月5ドルからと刻みが細かい。ただし価格がドル建てなので、円での支出額は月ごとに変わる。
まだ決めなくていい場合
3社とも無料プランか無料トライアルがある(Backlogはどのプランも30日間)。いま使っている管理方法で困っていないなら、急いで契約する理由はない。困りごとが「人が増えて把握できない」なのか「期日が線で見えない」なのかがはっきりしてから選ぶほうが、結果的に乗り換えが減る。
確認しておきたい点
- Backlogは2027年1月1日にプランが変わる。新プランの価格は未掲載のため、それ以降の費用は現時点では見積もれない。
- Trelloの請求はワークスペースのメンバー人数分。誰が課金対象になるかは料金ページではなく公式の請求に関するFAQ(料金ページ内「請求時にはユーザー数をどのようにカウントしていますか?」)に説明があるので、契約前に読んでおきたい。
- Asanaのライセンスは人数ぴったりでは買えない。6〜10人のチームは10ライセンス分になる。
- 3社とも途中解約の返金はない(Backlog・Asanaは公式FAQに明記)。年払いは割安だが、乗り換える可能性があるうちは月払いのほうが動きやすい。
- 料金はいずれも改定される。この記事の数値は2026年9月11日時点のもので、契約前に必ず公式ページで最新の金額を確認してほしい。
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出典と確認日
| ツール | 出典 | 確認日 |
|---|---|---|
| Backlog | https://backlog.com/ja/pricing/ | 2026年9月11日 |
| Asana | https://asana.com/ja/pricing | 2026年9月11日 |
| Trello | https://trello.com/ja/pricing | 2026年9月11日 |

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